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秋桜講釈会 [講談]

15日(土)に貝塚に行った本来の目的、旭堂南陵一門会「秋桜講釈会」の報告です。
貝塚市駅から水間鉄道で1駅「貝塚市役所前」までGO[バス][ダッシュ(走り出すさま)]
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水間鉄道は南海貝塚駅から水間観音までの5,5kmを結ぶ単線の鉄道です。以前は独立企業
でしたが2006年破綻。筆頭株主の南海電車が引き継ぐと思われましたが、外食チェーンの
グルメ杵屋が支援。新生会社として再スタート。今も地域の足として頑張っています。
わずか3分ぐらいで到着。貝塚市役所はわが街守口より税収が低いくせに立派な建物です。
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すぐそばの貝塚コスモスシアターが会場です。春なのに秋桜講釈会と言う名はこのホールの
名前からきています。これも無駄な公共事業といっても過言ではないと思います。人口の
それほど多くないこの貝塚にしては立派過ぎる建物です。
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貝塚市のゆるキャラ「つげさん」が出迎えてくれました。
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貝塚市の特産工芸品のつげ櫛がモチーフになっています。ゆるキャラグランプリでは全国で
1580体中536位、大阪64体中24位とまだまだ知名度は低いですがカワイイやつです。

そして講談会の報告です。出演順にご紹介します。
前座として上がったのは「旭堂南春」さんです。
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ご覧のとおり異国の方です。日本の歴史に興味を持ちアメリカより来日。何の縁か講談と
出会い南陵師匠に師事してまだ1年。完全な日本語ではありませんが、講談の基本修羅場読み
の演題「三方が原の物見」。戦場の様子を談ずる修羅場読みは、武具馬具武器など難しい
日本語のオンパレード。力強くそしてハッキリと演じておられました。
続いては「旭堂南照」さん。大阪のかわいらしいオバちゃんといった感じです。
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演題は「徂徠(そらい)豆腐」。話の内容はウィキペディアでhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%BB%E7%94%9F%E5%BE%82%E5%BE%A0情けは人の為ならずの人情話です。
中入り前最後は「旭堂みなみ」さん。元漫才師からの転身という経歴。
だからしゃべくりは逸品です。
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演題は「甚五郎と弟子」左甚五郎のネタは数多くありますが、みなみさんは甚五郎ネタを十八番
にされています。この話は世間の評判で天狗になった甚五郎の弟子が師匠の毒殺を企てます。
甚五郎はその弟子の作った獅子に手直しを入れたところ、突然動き出し弟子が師匠に出した
毒入り饅頭を踏み潰します。弟子は少しの手直しでその獅子が一変した事に恐れ、師匠に詫び
それからは改心し修行に励んだという話です。
中入り休憩後は「旭堂南陽」さん。大きな体格からくる迫力ある講談が魅力
の方で、英語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、スウェーデン語、ノルウェー語、中国語を
操る逸材です。
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演題は「岩見重太郎のヒヒ退治」岩見重太郎という人は安土桃山時代から江戸前期にかけて
活躍した武芸者。剣の達人として名高く,豊臣秀吉につかえたが,1615年の大坂夏の陣に
おいて,伊達政宗の家臣片倉重綱の軍勢と戦い,河内の道明寺で討死したことで有名です。
強い事で有名だったためいろいろな逸話が残っていてこの話もその一つです。一つの村の神社
では年に一度若い娘をいけにえに差し出す風習があるという。重太郎はそのいけにえとなった
村長の娘を守るために名乗りでた。見守っていると出てきたのは妖ヒヒ。その退治風景を力強く
談じるのは南陽さんならではでした。
トリはもちろん「旭堂南陵」師匠。
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演題は曽我物語から「朝比奈と五郎の力比べ」曽我五郎時致と朝比奈三郎義秀が鎧(よろい)
の草摺を引き合って力比べをした故事。浄瑠璃・歌舞伎などに脚色され、特に歌舞伎舞踊の
長唄「正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)」が有名な一席です。
師匠の巧妙な力比べの駆け引きの語りはつい引きこまれてしまいます。

まだまだ講談は落語ほど世間から認知されてはいませんが、機会がありましたら一度足を
運んで生の講談をお聞き下さい。
これにて御免[exclamation][ダッシュ(走り出すさま)]





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